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嵐の伝令シュートのサイドボード戦略

嵐の伝令シュートは、ゲーム開始直後から全力でコンボ完成を目指すため、メイン戦で確実にデッキコンセプトがばれてしまいます。サイド後、相手は間違いなく妨害カードを積んでくるでしょう。

他方、このデッキはコンボ完成に必要なカード枚数が少ないという強みを持っており、妨害対策と最速勝利の両立を目指すことが可能です。多様なモダンの環境でサイドボード戦略を考える際は、デッキの弱点を理解することと、各デッキの妨害カードを知ることが何よりも重要です。

デッキリスト:嵐の伝令シュート

クリーチャー 13
4 縫い師への供給者 (Stitcher’s Supplier)
4 面晶体のカニ (Hedron Crab)
4 嵐の伝令 (Storm Herald)
1 臭い草のインプ (Stinkweed Imp)

呪文 29
4 有毒の蘇生 (Noxious Revival)
1 急進思想 (Radical Idea)
4 発掘 (Unearth)
2 秘本掃き (Tome Scour)
4 不可思の一瞥 (Glimpse the Unthinkable)
4 強行//突入 (Breaking//Entering)
4 ミシュラのガラクタ (Mishra’s Bauble)
2 防護の泡 (Protective Bubble)
4 エルドラージの徴兵 (Eldrazi Conscription)

土地 18
2 新緑の地下墓地 (Verdant Catacombs)
4 汚染された三角州 (Polluted Delta)
1 沼 (Swamp)
4 湿った墓 (Watery Grave)
1 草むした墓 (Overgrown Tomb)
2 血の墓所 (Blood Crypt)
4 血染めのぬかるみ (Bloodstained Mire)

サイドボード 15
1 タッサの神託者 (Thassa’s Oracle)
2 溜め込み屋のアウフ (Collector Ouphe)
2 否定の契約 (Pact of Negation)
4 暗殺者の戦利品 (Assassin’s Trophy)
3 否定の力 (Force of Negation)
3 思考囲い (Thoughtseize)

サイドアウト候補

このデッキでサイドアウト可能なカードは最大8枚あります。これ以外のカードを抜くとデッキが回らない可能性が高まって逆に弱くなってしまうため、この中で対策カードを選択する必要があります。

4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード
2 防護の泡

ミシュラのガラクタはデッキ圧縮とトップ調整を期待してメインに積んでいますが、4枚ともサイドアウトできます。

急進思想と発掘カードは、いざというときに便利な墓地で働く能力を持っているため1枚差ししていますが、サイドアウトしてもデッキの動きにはあまり影響ありません。

防護の泡は、エルドラージの徴兵がついたクリーチャーを落とせる単体除去を持っていない相手の場合にはサイドアウト可能です。相手の除去が火力やマイナス修正の場合はサイドアウトし、致命的な一押しや流刑への道を持っている相手には残しておきます。

サイドイン候補

サイドイン候補となるカードはそれぞれの守備範囲を持っています。モダンの妨害カードは多岐にわたりますが、複数のカードを組み合わせれば、まったく対策手段が用意できないケースはほとんどないと思います。

思考囲い:先手なら万能の対策カード

思考囲い

先手であれば、虚空の力線を除くあらゆる妨害カードを先に落とせるうえ、相手の手札確認までできる最高の対策カード。

後手の場合は0~1マナのアーティファクトを先起きされるリスクがあり信頼性が落ちるため外しましょう。相手の墓地対策がすべて2マナ以上だと確信した場合は後手でも使えます。

否定の力:後手でパーマネント全般をカバー

否定の力

モダンで使われている墓地対策はほとんどが非クリーチャーのパーマネントカードなので、否定の力ピッチで打ち消せる範囲は相当広いです。相手が先手1ターン目にトーモッドの墓所や大始祖の遺産を置いてくるケースにも対応可能です。

先手であれば思考囲いが優先ですが、後手の場合は否定の力を優先します。

溜め込み屋のアウフ:使い切りのアーティファクト

溜め込み屋のアウフ

使い切りのアーティファクトを置かれてしまったケースで最も信頼できるカードです。

このデッキは、フィニッシュ直前まで墓地にすべてのキーカードがたまっていることから先置きインスタント起動の妨害アーティファクトに弱いため、手厚く対策しておきたいところです。

暗殺者の戦利品:非アーティファクトと常在型能力

暗殺者の戦利品

アーティファクト以外の起動型能力持ちパーマネントや、常在型能力を持つパーマネントを広く見ることができる除去です。

突然の衰微という選択肢もありますが、このデッキを相手にしていて暗殺者の戦利品を打ち消す人はまずいないですし、プレイするターンが短いことから土地を与えるデメリットもあまり気にならないため、対象範囲の広さを優先します。

否定の契約:打消し、インスタント呪文

否定の契約

フィニッシュムーブへの打消しとインスタント呪文の墓地対策が守備範囲です。

インスタント除去も防ぐことは可能ですが、本来は複数クリーチャーを並べる+防護の泡というメインと同じ動きで対策すべきなので、除去対策としてこのカードを追加するのは間違っています。

契約コストはまず支払えないため、初手になくても困りません。複数枚引いても使えないですし、フィニッシュターンの直前に有毒の蘇生で持ってこれればよいので、枚数は少なくて大丈夫です。

タッサの神託者:外科的摘出

タッサの神託者

外科的摘出は有毒の蘇生で回避するのが一番ですが、万一直撃してしまったケースに備えて、タッサの神託者を5枚目の勝ち手段として用意します。

どの道ライブラリーは全部削るため、できるだけバレないように1枚だけ忍ばせておくのがよさそうです。

候補から外したカード

一見妨害カードへの対策として有効に見えますが、デッキに合っていないため候補から外したカードも記録しておきます。

真髄の針:思考囲いと戦利品より優先する理由なし

起動型能力対策といえば真っ先に名前の挙がるカードですが、設置前に落とせる思考囲い、常在型能力持ちまでカバーできる暗殺者の戦利品より優先すべき理由が見つけられませんでした。

相手が同名カードを複数抱えている場合にはこちらにメリットがあるため、環境によっては検討の余地があるかもしれません。

夏の帳:構える余裕なし

夏の帳

コンボデッキの常として1マナハンデスや打消しがきついことは間違いありませんが、マナを限界まで絞り、自ターンのメインフェイズで使い切るこのデッキにとって、緑マナを浮かせておくのは現実的ではありません。

マッチアップ毎のサイドインアウト

いうまでもありませんが、プレイヤーや環境によって墓地対策のチョイスや枚数は千差万別です。マッチ中に見た情報をもとに細かい調整が必要です。

果敢ビート:ライフレースも意識

要注意カード:使い切りアーティファクト、血染めの月

相手の攻めが早いので、妨害しながらも基本的にはスピード勝負を挑まれます。先手であっても思考囲いより否定の力を優先すべきです。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード
2 防護の泡

IN
3 否定の力
1 溜め込み屋のアウフ
4 暗殺者の戦利品

タイタン:相手が動き始める前に決める

要注意カード:特になし

1枚差しされているボジューカの沼は、こちらから防ぐ方法がありません。引かれていたら仕方なし、サーチされる前に決められるよう、全力でコンボ完成を目指しましょう。

OUT
1 急進思想
2 防護の泡

IN
3 思考囲い

ジャンド:細かく発射していく

要注意カード:漁る軟泥、夢を引き裂く者、アショク、使い切りアーティファクト

メインに漁る軟泥がいるのが一番キツいです。サイド後はアショクや呪文爆弾まで積まれるため、欲張って墓地をため過ぎるのではなく、エルドラージの徴兵1枚でも細かく撃ち込んでリソースを削る選択が必要になります。

手札破壊も辛く、相手の引き合わせがよいときは終始辛いマッチアップになります。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード

IN
3 思考囲い(先手)、否定の力(後手)
3 暗殺者の戦利品

バーン:ライフ管理を忘れない

要注意カード:使い切りアーティファクト

大祖始の遺産

すぐにこちらのライフが尽きるため、墓地対策への対策よりもライフ管理が重要なマッチアップです。相手の土地を吹き飛ばせるときは、徴兵1枚でも早めに撃ち込んで延命しましょう。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード

IN
3 否定の力
2 溜め込み屋のアウフ
1 暗殺者の戦利品

トロン:妨害を恐れず早期決着

要注意カード:使い切りアーティファクト

大祖始の遺産

カーンの能力を前提にウィッシュボードを組んでいることが多く、そもそも妨害が間に合わないことも多いです。妨害を過度にケアするよりは、全速力でコンボ完成を目指しましょう。

溜め込み屋のアウフは思い切り刺さっています。

OUT
4 ミシュラのガラクタ

IN
2 思考囲い(先手)、否定の力(後手)
2 溜め込み屋のアウフ

ドルイドコンボ:スピード勝負

要注意カード:特になし

墓地対策はあまり積まれていないようなので、純粋なスピード勝負です。最小限の妨害を交えながら、相手より先にコンボを達成しましょう。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード

IN
3 思考囲い
3 否定の力

荒野の再生:複数回のアクションを意識

要注意カード:打消し、夢を引き裂く者、アショク

打消しを狙ってくるため、相手が構えているときは、否定の契約を引き込むか1ターンで2アクションとれるようになるまで我慢したいところです。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード
2 防護の泡

IN
3 思考囲い(先手)、否定の力(後手)
2 否定の契約
3 暗殺者の戦利品

グルールムーン:月を置かれないように

要注意カード:使い切りアーティファクト、血染めの月

意外と狙われないのですが、先手2ターン目の月はデッキが全く動かなるため、墓地対策以上に致命的です。

OUT
3 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
2 防護の泡

IN
3 思考囲い
3 否定の力

アドグレイス:ノーガードの殴り合い

要注意カード:特になし

お互いに妨害手段が少ないため、スピード勝負です。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード

IN
3 思考囲い
3 否定の力

ウルザ:打消しを意識した立ち回り

要注意カード:打消し、使い切りアーティファクト

青系のコントロールなので、相手がどんな呪文を構えているか考えながら立ち回る必要があります。また、溜め込み屋のアウフが刺さるマッチアップです。

OUT
4 ミシュラのガラクタ
1 急進思想
1 発掘カード

IN
2 思考囲い(先手)、否定の力(後手)
2 溜め込み屋のアウフ
2 否定の契約

呪禁オーラ:相手の攻め手は防げない

要注意カード:使い切りアーティファクト、安らかなる眠り

着地してしまった相手のクリーチャーを除去することは困難です。こちらの方が早いはずなので、スピード勝負を仕掛けるのが正解です。

OUT
3 ミシュラのガラクタ

IN
3 思考囲い(先手)、否定の力(後手)

おわりに:妨害を克服してこそコンボ

コンボデッキを使っていれば、メイン戦を取るのはそれほど難しいことではありません。妨害カードが飛び交うサイド戦で勝ってこそ強いコンボデッキといえるでしょう。

フェッチランドを相当数積んでおり、第4色に緑でなく白を選択できることも考えると、カードプール上のありとあらゆる対策カードが選択肢に入ります。そのため、このデッキのサイドボード戦略は研究しがいのあるテーマといえそうです。